2023/11/18
【レポート】熊野古道看板補修プロジェクト
SHIOGORI PROJECT × キーン・ジャパン
アウトドア・フットウェアブランド『KEEN(キーン)』が2023年3月より発売を開始した熊野古道とのコラボレーションモデル、
『NEWPORT』の売り上げの一部から、合計1,010,880円が「熊野古道の森を守り育む未来基金(通称くまもり募金)」と「熊野古道看板補修プロジェクト」へ寄付されたことに伴い、CSR活動として11月16日、SHIOGORI PROJECT(シオゴリプロジェクト)とキーン・ジャパン様との共同で、熊野古道看板の補修を行いました。
11月17日には、同じく田辺市の地域資源である天神崎の清掃活動、扇ヶ浜の潮垢離場の補修などを行いました。
熊野古道看板補修(11/16)
熊野古道沿いには訪れた人にわかりやすく案内看板が各所に設置されております。
今回は、その案内看板の一部、近露王子と滝尻王子の2箇所にて、塗装が経年劣化で認識しづらくなった箇所を、白ペンキで修復する作業を実施いたしました。
細かく繊細な作業ですが、修復する前と修復した後では、やはり文字のわかりやすさが雲泥の差です。
天神崎清掃(11/17)
2日目の11/17午前は、こちらも田辺市が誇る地域資源である「天神崎(てんじんざき)」の清掃活動。
天神崎は、条件が揃うとウユニ塩湖のような景色が見られると話題となり、SNS映えを目的とした来場者が近年増加している場所です。
ナショナル・トラスト運動の先駆けとして一躍その名を知られるようになった「天神崎」。田辺湾の北側に突き出た岬で、日和山を中心とする緑豊かな丘陵部と干潮時に顔を出す平らな岩礁で形成されています。
ここでは、陸の動植物と海の動植物が、平たい岩礁をはさんで同居し、森・磯・海の三者が一体となって一つの生態系を作っており、市街地に近接しているにも関わらず、豊かな自然が残されているのが特徴です。
扇ヶ浜 潮垢離場の補修
11/17の午後には、扇ヶ浜 潮垢離場の補修を行いました。
歴史的にみると古来より、熊野詣では禊(みそぎ)をしながら巡礼するのが習わしで、滝や川があるところでは水垢離(みずごり)をし、温泉があれば湯垢離(ゆごり)をして、自分の身体や精神を祓い清めながら歩かれていたと文献にも記されています。
紀伊田辺では海で水垢離をしたことを「潮垢離」と言い、その潮垢離が行われていた場所も正確に特定されておりますが、今では地形も変わり、その場所は児童公園となっている為、海を見渡せて尚且つ本当に海水で垢離ができるように2018年に扇ヶ浜に「潮垢離場」が設置されました。
この潮垢離場は、やはり海風の影響もあり、かなり早い段階で塗装の劣化が進んでいたため、今回を機に文字の修復作業を行いました。
現代の潮垢離の舞台である扇ヶ浜、そして潮垢離場。
SHIOGORI PROJECTでは、こういった資源を末永く保全し、歴史的背景も踏襲しつつ、なおかつさまざまなコンテンツ開発と地域資源をつなげながら、扇ヶ浜を起点に、田辺の海や街田辺の海、街が現代版の「SHIOGORI:潮垢離」の場として改めて確立する、地域ブランディングに努めていきます。
KEEN × 世界遺産 熊野古道
2023年3月1日に発売された、キーン・ジャパン・フットウェアブランド「KEEN」と世界遺産 熊野古道がコラボレーションした「NEWPORT」(ニューポート)。
熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)へ通じる古(いにしえ)の参詣道「熊野古道」は、日本最古のハイキング・トレイルであり、歩き旅の原点ともいえる道。集落を繋いで伸びる熊野古道には山道、砂利道、石畳、舗装路などさまざまな道があります。
今回のコラボレーションアイテムに選ばれた「NEWPORT」(ニューポート)はKEEN創業モデルであり、さまざまな路面、シチュエーションに対応するKEENが誇るオリジナル・ハイブリッド・フットウェアです。
デザイン監修を務めたのは、ウルトラライトハイキングを提唱する≪Hiker’s Depot(ハイカーズデポ)≫のオーナーの土屋智哉氏。
土屋氏がKEEN創業時の20年前にアメリカの展示会で出会ったNEWPORTのオリジナルカレーを踏襲しつつ、フッドベッドを進化させ、熊野古道の刻印も入ったスペシャルモデルです。
本商品の売上の一部は、一般社団法人田辺市熊野ツーリズムビューローを通じて、未来にわたり熊野吉道の文化的景観を維持・保全し、次世代につないでいくための「熊野古道の森を守り育む未来基金(通称くまもり募金)」に寄付されます。