2025/05/20
【レポート】甲斐みのりさんが語る田辺の喫茶店、モーニング文化、まちの魅力
「朝をたのしむ田辺さんぽ」完成記念イベント
田辺の朝の魅力を存分に楽しむためのガイドブック「朝をたのしむ田辺さんぽ」の完成を記念して、2025年5月17日(土)、和歌山県田辺市にあるtanabe en+にて、文筆家・甲斐みのりさんのトークイベントが開催されました。
和歌山県田辺市に10年以上通い続け、自他共に認める”田辺オタク”である甲斐さんは過去に「田辺のたのしみ」という著書も手掛けるほど、田辺への愛が深い方です。
今回のトークイベントでは喫茶店モーニングを中心に、毎月第三日曜日に開催される朝市「弁慶市」や、海が美しい扇ヶ浜、清々しい空気が漂う公園など田辺の朝の魅力についてたっぷりとお話しいただきました。
田辺ならではの朝の文化
田辺市は朝早くから開いているお店が多いというお話がありました。農業や漁業など、朝早くから活動する人々が多いことが理由かもしれないと甲斐さんは分析します。また、駅前にチェーン店がなく、個人経営の店が多いことも大きな魅力だといいます。
「街の表情は常に変わっていくもの。以前紹介した喫茶店の中には、今では閉店してしまったところもあります。永遠はないので気になるお店があったら、ぜひすぐに足を運んでほしい」というメッセージには、実体験から得た切実さが感じられました。
他にも今回のガイドブックに掲載しきれていない魅力的な喫茶店がたくさんあるとのことなので、ガイドブックで紹介されている場所を巡るだけでなく、まちあるきをしながら新しいお店を見つけるのも楽しそうです。
朝活がもたらす豊かな時間
「朝をたのしむ田辺さんぽ」を製作するにあたり“朝活部”を立ち上げ、田辺市在住のメンバーを中心に様々な喫茶店のモーニングを巡りました。各自が訪れた喫茶店を報告し合ったり、『次はここに行ってみよう』などと話し合う中で、みんなが生き生きしてきたんですと語る甲斐さん。朝に楽しみを持つことで1日が良い日になる「朝活=推し活」の素晴らしさを熱く語ってくださいました。
今回のガイドブックは午前10時までの楽しみにフォーカスしていますが、田辺の朝を十分に楽しむためには前日からの宿泊がおすすめです。
JR紀伊田辺駅のすぐ近くには、居酒屋、バー、スナックなどが200軒近く集まる和歌山県随一の飲食店街「味光路」をはじめ、地元の新鮮な海の幸や、お店こだわりのお料理を味わえる夜営業の飲食店もたくさんあるので、夜も楽しんでいただけます。
イベント参加者からは、「甲斐みのりさんの田辺愛溢れるお話を聞いて、改めて田辺が好きになりました」「甲斐さんの”好き”が伝わってきて、わくわくしました」といった感想が多く寄せられました。
イベントの最後はサイン会に長蛇の列ができ、みなさん甲斐さんと直接お話しできて嬉しそうでした。
「朝をたのしむ田辺さんぽ」は、Loule Web Shop またはtanabe en+にて発売中です。
田辺市を訪れる際はもちろん、自分の住む街の朝の楽しみ方を見つけるヒントにもなる一冊です。私も早起きして街の新たな魅力を発見する朝さんぽを始めてみたくなりました。
みなさんもぜひ田辺の朝の魅力を体感してみてください。
文筆家・甲斐みのり
文筆家。静岡県生まれ。日本文藝家協会会員。大阪芸術大学文芸学科卒業。旅、散歩、お菓子、地元パン、手みやげ、クラシックホテルや建築、雑貨や暮らしなどを主な題材に、書籍、雑誌、webなどに執筆。食・店・風景・人、その土地ならではの魅力を再発見するのが得意。地方自治体の観光案内パンフレットの制作や、講演活動もおこなう。和歌山県田辺市に通い続け、10年以上の田辺ファン。過去に著書「田辺のたのしみ」を手がけた。
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SHIOGORI PROJECT(シオゴリプロジェクト)
さまざまなコンテンツ開発と地域資源をつなげながら、扇ヶ浜を起点に田辺の海、街を現代版の「SHIOGORI:潮垢離」の場として改めて確立し、新たなまちの価値創造、地域ブランディングを行う観光・まちづくり事業。 2022年より、田辺市熊野ツーリズムビューロー、南紀みらい株式会社、AND LOCALの3社連携により取り組んでおります。