2024/06/19
【レポート】SHIOGORI STORY企画展ワークショップ「梅酒とチーズのペアリング」
美味しさ広がる!梅酒とチーズのペアリング
田辺・扇ヶ浜ビーチではヨガムドラや弁慶市が開催された2024年6月16日(日)、JR紀伊田辺駅近くのSHIOGORI STORY企画展会場では、熊野古道潮見峠近く、田辺市上野のゲストハウス「Kumano Winery Guest House」と、ミシュラン和歌山版2022掲載のレストラン「ダルシェフズテーブル」を経営しているイタリア人シェフ、ダル ボスコ ジョバンニ氏による「梅酒とチーズのペアリング」のワークショップを開催しました。
ジョバンニさんの日本語と英語を交えた挨拶から始まり、数ある梅酒の中からジョバンニさんが用意したやぎのミルクから作ったチーズと合うものを選び、ペアリングが始まりました。
最初に合わせたのは、ジョバンニさんの手作りチーズ「カチョッタ」に、「日本酒仕込み梅酒 ZIPANG -ジパング-」です。
パルメザンチーズに似た、ハードで塩味を感じる「カチョッタ」には甘すぎない梅酒が合う、と教えてくださいました。
ペアリングを楽しむ中で、参加者の女性は、英語でも直接ジョバンニさんに質問などお話しされ、終始和やかなムード。
ミルクを出す動物が食べるものによって、ミルクの味や搾乳量も変わるというのが興味深いお話でした。例えば干し草などフレッシュでない餌を食べている場合と、そこに生えている草を食べている場合とでも異なるし、草の種類でも変わるので、季節でも変わると聞き、確かに人間の赤ちゃんも妊娠中や授乳中のお母さんの食生活が影響するので、同じことかなと感じ、私たち自身の食生活についても健やかである方がいいなと思いました。
他にチーズのエイジング(熟成)をする会社の話や、チーズを作るうえでの管理の難しさ、作る行程の説明、一般的なチーズの情報だけでは知ることができない、やぎとご家族で暮らしながら畑やチーズ作りをするジョバンニさんの生の声を聴けたのもこのワークショップの魅力のひとつです。
また、和歌山の山椒が入った「熊野山椒チーズ」は、元々イタリアでは身体の調子を整えるためにハーブのセージをミルクに入れて飲む習慣からインスパイアされたもので、山椒のスパイシーさがアクセントになっていて、それでいて癖がなく、参加者様もとても美味しいと大絶賛でした。セージが肉・魚料理などのくさみ取りに使われていたり、ハーブティーでも楽しまれているのと同じように、山椒も胃腸の機能を高める作用をもつサンショオールという成分が含まれているので、ハーブのように体に優しく爽やかな山椒の香りと味を感じながらチーズと梅酒を楽しむこの時間は、この熊野の大地で育まれているいのちの恵みのコラボレーションから生まれるもので、その土地で生まれるものを楽しむ、とても心豊かになる贅沢な時間だと感じました。
今回の企画展のテーマである「梅」に合わせて、田辺市東陽にある「キッチンペル」さんが、豚肉とチーズ・梅は合う、と提案して下さった豚肉のソーセージとフライドオニオンの入ったパン、「フランクマスタード」も、ジョバンニさんのチーズと梅酒に合わせました。
まさに、豚肉とチーズのふくよかな味わいに、酸味のある果実である梅のお酒は合わないはずがないなと確信しました。
「キッチンペル」さんのパンは、会期中の土日限定で販売しています(全3種類。次回は6月22日、23日に販売予定。※当日販売するパンの種類は変更する場合があります)。
最後はデザート。ジョバンニさん特製のヤギのチーズから作ったレアチーズケーキに甘い梅酒を合わせました。ジョバンニさんの奥様が作る梅ジャムをトッピング、梅ジャムの酸味が、ヨーグルトを入れた軽めで爽やかなレアチーズケーキにほど良い甘さと味わいを増し、合わせた「梅干し屋のおすそわけ梅酒」と一緒に頂くハーモニーにも、「妻が毎日ジャムを作ってくれるんだよ」と仲の良いエピソードも相まって、私たちもスイートな時間を過ごしました。
参加者の方々は、今回、梅酒とチーズを合わせて食べることは初めてで、日常では、梅酒は食前酒として頂く事がほとんどだったそうです。これを機会に3年前に自宅で漬けて置きっぱなしの梅酒を出してきて、チーズや食事と楽しもうかなとの感想を頂けました。
約2時間があっという間に過ぎる楽しい時間となりました。
参加者の皆様、ご参加いただきありがとうございました。
ジョバンニさん、今回もご協力ありがとうございました。
講師紹介
ダル ボスコ ジョバンニ
イタリア本国のレストランで修業後、2013年に来日。日本のレストランやホテルでシェフを経験、その後 奥様の故郷、和歌山県田辺市に移住し、 自分で使う食材を作りたいと野菜や果物を栽培、2年前に本格的に農業に取り組む。そして、畑の前にある空き家だった築90年の古民家を購入し、奥様と一緒に自身の手で改修。2019年9月にゲストハウスを開業。現在も自身が経営するゲストハウスとレストランで、自家菜園や飼っている山羊のミルクから作る自家製チーズ、地元の食材をアレンジし、サスティナブル・キュイジーヌ:地元の食材を使ったイタリア料理を提供している。 2022年にはミシュランガイドに、ワイナリーゲストハウスのレストラン「ダルシェフズテーブル」が掲載。
【美味しさ広がる!梅酒とチーズのペアリング】
開催日時:2024年6月16日(日)【1部】10:00~ 【2部】14:00~
開催場所:南紀みらい株式会社 サテライトオフィス(和歌山県田辺市湊14-6)
講師 :ダル・ボスコ・ジョバンニ 氏
SHIOGORI STORY企画展vol.6「初夏の愉しみ うめじかん」開催概要
開催期間:2024年6月6日(木)~6月23日(日)
営業時間:11:00〜18:00 ※火曜定休
開催場所:南紀みらい株式会社 サテライトオフィス(和歌山県田辺市湊14-6)
駐車場無(駅周辺駐車場をご利用ください。)
会場のgoogleMap
■問合せ・申込み / SHIOGORI STORY
Nanki mirai Satellite office(南紀みらい株式会社 サテライトオフィス)
InstagramのDM・tel:0739-22-2180(9:00-17:00)
※電話が通じない場合は0739-25-8230