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2025/06/18

【レポート】シオゴリバ vol.17

『妄想経営 ~「光」の事業を通じてワクワクする「モノづくり」「コトづくり」、そして「ヒトづくり」~』

SHIOGORI PROJECT(シオゴリプロジェクト)における人材交流と新たなチャレンジ、アイデア提案を目的とした事業「シオゴリバ」。

 

今回のゲストは、株式会社タカショーデジテック代表取締役社長の古澤良祐氏。
SHIOGORI PROJECTのフラッグシップイベント「SHIOGORI CAMP(シオゴリキャンプ)」で光の演出を特別協賛いただいている同社社長から、これまでの経歴や事業展開などについてお話いただき、光の演出を通じた地方創生の可能性について深く掘り下げる貴重な機会となりました。

 

「光の演出で人の心を彩る」

「光の演出で人の心を彩る」光を通して人の心に感動や安らぎを与えることをビジョン、パーパスとして、「今ある光の入れ替えでは無く、今暗いところに光を灯す」を掲げられています。

 

キーワードは「光」「エサ」「蜜」

ライティングがあって、美味しい食べ物があって、イベントが開催されていれば人は自然と集まると言います。

実際に海外の事例で、人口が少ない街でも光の祭典を見るためだけに人口以上の人々が集まる現象が起きています。

 

では、“暗いところも光を照らせば人が集まるのではないか”という発想から、冬の和歌山マリーナシティでフェスタルーチェを開催。当初は悲観的な意見が多くありましたが、今では和歌山の冬の風物詩となっています。このほか、けやきライトパレード白良浜ライトパレードなどにも取り組まれています。

ただし、一過性のイベントではなく、持続可能な仕組みとして定着させることが重要と話します。

 

光があるところに人が集まり、そこで出会いが生まれ街が賑わう。人が来てくれることでビジネスが賑わい、雇用が生まれ、住む人が活気づくという好循環の創造こそが、地方創生の鍵となります。

古澤社長は、従来の「いつでも、どこでも、誰とでも」という発想から、「今じゃなきゃ、ここじゃなきゃ、あなたとじゃなきゃ」という特別感のある価値提供への転換の重要性も強調されました。

 

 

起業家精神の理論の一つである「エフェクチュエーション」の「手中の鳥の原則」についても触れられました。これは「自分は何者か、何を知っているか、誰を知っているか」を起点として、自分ができる範囲のところで最も遠いところを目指すという考え方です。

最初から大きいことを成し遂げようとするのは不可能、だからこそ、なるべく最小限でコストをかけずに自分たちで出来ることからやる。活動していく中で仲間が増え、できることが増える。と、段階を経ていくことの大切さが述べられました。

 

「暗いところに光を灯す」という発想は、物理的な光に留まらず、地域の可能性を照らし出し、人々の心に希望を灯すということにも繋がります。

わたしたちも田辺の海と街に新たな光を灯し、訪れる人々の心を彩る存在となることを目指していきます。

 

 

 

ゲストスピーカー

株式会社タカショーデジテック 代表取締役社長
古澤 良祐(ふるさわ りょうすけ) 氏

<プロフィール>

1977年愛知県生まれ。株式会社タカショーの社内ベンチャーとして株式会社タカショーデジテックを設立、2019年に代表取締役社長に就任。2017年から和歌山をはじめ全国(栃木、青森、千葉、新潟、島根、愛媛)で開催され、8年間の累計来場者数が102万人のイルミネーションイベント「フェスタ・ルーチェ」や、100万球が点灯し日本一のイルミネーションストリートとなった「けやきライトパレード」の実行委員長として、和歌山の冬の風物詩となるイベントを開催。また2024年11月から、わかやま新報にてコラム「妄想経営」を全15回連載し、「Forbes JAPAN」2025年5月号ではタカショーデジテック創立から現在に至るまでの軌跡を語ったインタビュー記事が3ページに渡り掲載。2025年4月にはWIB(和歌山イノベーションベース)の第4期会長に就任。事業成長と関係人口、交流人口の増加をテーマに県内の起業家育成に取り組む。

 

株式会社タカショーデジテックHP

 

 

シオゴリバとは

夕日の美しさ、市街地と近接する距離感に加え、気持ちのいい芝生の広場や歩道が整備されるなど魅力が高まりつつある扇ヶ浜。 この貴重な資源を、まちのブランディング、賑わいに如何に繋げていくか。各地の事例を学び、この地域の潜在力や課題から、海と街をつなぐ新たなまちづくりについてみんなで考え、新しい企画や事業のきっかけ、実践を探ります。 このシオゴリバをよりよく発展させ、関係者の輪を広げることにより、産官学の共創が生まれ、SHIOGORI PROJECT(シオゴリプロジェクト)における様々な事業に波及、ひいては田辺地域の観光・まちづくりに寄与していくことを目指しています。

 

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SHIOGORI PROJECT(シオゴリプロジェクト)

さまざまなコンテンツ開発と地域資源をつなげながら、扇ヶ浜を起点に田辺の海、街を現代版の「SHIOGORI:潮垢離」の場として改めて確立し、新たなまちの価値創造、地域ブランディングを行う観光・まちづくり事業。 2022年より、田辺市熊野ツーリズムビューロー南紀みらい株式会社AND LOCALの3社連携により取り組んでおります。